夏の定番・紗(Plain gauze)

無地紗・紋紗(Plain gauze)

夏用の生地として、風通しの良いレースのような織物が開発されました。それは紗や羅と呼ばれ、従来の物とは区別され「捩り織」と称されました、これは振機(フルエ)と呼ばれる特別な装置によって縦糸がその隣の一本を跨いで絡み目を作り透けて見えるような風合いを見せる織物です。四季のある日本の気候(特に梅雨から夏にかけて)にあわせすごしやすくするために開発された日本独自の織物です。その繊細な仕上がりから現在でも軽量で尚且つ肌ざわりの良いものとなっています。

これら夏物の紗や紋紗は高度なテクニックを必要とされ古来からの特別な技法「濡れ緯(ヌレヌキ)」など日本人のもの作りの知恵を活かした特殊な織り方を西陣ではしてきました。

2016年10月02日